Undertale RTAガイド [テクニック・バグ編]

(6/12 03:00):Wall Humpingの、ゲームパッドでの方法を追記
(5/29 02:00):微修正
(5/20 01:30):微修正

以下はUndertaleの一部ネタバレを含みます!

RTAのための準備編はこちらからどうぞ

asiram6053-pce.hatenablog.com


UndertaleのRTAではイベント攻略によるタイム短縮のための知識だけではなく、それを手助けするための様々な操作・テクニックが問われてきます。

これから書き記すのは、タイムを縮めるために役立つテクニック、そしてバグ技の少し詳細なやり方の説明となります。


・初めに分類の定義から


タイム短縮のための技術を、以下の定義で分類していきます。


①テクニック→ Glitchless(バグ禁止ルール)でも違反とならないもの
②バグ技→ Glitchless(バグ禁止ルール)で使うと失格となるもの


Glitchlessのみを走ろうと考えている方は、基本的に「テクニック」の分類のみを読めば大丈夫です。
N・TPルートを走ろうと考えている人は、「バグ技」も会得していく必要が出るでしょう。

Gルートはバグ技は必須ではありませんが、たった1つだけ有効なのが存在します。
(どちらかと言うとN・TPルートも走るオールラウンダー向けのチャートですが)



・テクニック

イベント攻略に役立つ技術面を解説していきます。
海外のチャートを参考にしやすいよう、海外での名称を一緒に記していきます。

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①Button Mashing(マッシング、高速文字送り)
UndertaleはRPGという分類のゲームなので、イベントでの文章は非常に多いです。
このため、テキストをいかに素早く飛ばすことができるはタイム短縮においてとても重要なファクターとなります。
1秒間に進められるテキストの量が数ボックス分違うだけで、エンディングまでには分単位で違いが出てくるでしょう。


Undertaleのテキストの性質ですが、
キャンセルキー(XとShift)を押すと文章が末尾まで一気に表示される
末尾まで表示された状態で決定キー(ZとEnter)を押すと、テキストが次に進む
という仕様になっています。
※重要なイベントだとキャンセルを押しても飛ばせない事が多いです。


このことから、文章を早く進めるにはできる限り早く決定キーとキャンセルを交互に連打することが求められてきます。

前置きが長くなりましたが、結局何をするのが最適かというと、
Z→X→Enter→Shift→Z→X→Enter→Shift→Z→
というように4つのキーを超高速に順に連打していくのが早いわけです。


口で言うのは簡単ですが、実際にこれを習得しようとするのは相当難しいです。
あらゆる技術を習得し終わったのち、最終的に相手とのタイムに差をつけることができる技術はここに集約されると言っても過言ではないでしょう。


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②Wall Humping(壁際走り、ジェノサイドステップなど)
UndertaleのRTA(特にGルート)において、もはや当たり前のように見かける行動でしょう。


やり方は非常に簡単で、
上端の壁の近くで↑と↓を同時押しする
ことでできます。
ゲームパッドなら「十字キーの上 + 左アナログスティックを下に倒す」(両者の上下が逆でもOK)でも可能です。

こうすることで「主人公が壁際にて超高速で上下に震える」動きができます。


これをする利点は、何と言っても「その場で歩数を稼ぐことができる」という点です。
Gルートのように沢山のモンスターとエンカウントしなければならない時に、わざわざウロウロすることもなくその場で敵を沸かせることができるようになります。


ただし留意してほしい点として、「普通に動き回ることでの歩数稼ぎ」と「壁際走りでの歩数稼ぎ」の両者では稼げる歩数に差はありません
GルートRTAをするプレイヤーがこれを好んで行うのは、必要以上に動き回る必要がなく単純で楽だからです


もう一つ面白い効果として、「主人公が上下移動できないほど縦が狭い場所でWall Humpingしながら横移動すると移動が早くなる」と言うものがあります。
(Monster Kidと一緒に歩く場面でお城が背景に見える場所、True Labの冷蔵庫の裏が該当)


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③'buffer' steps(すり足移動、バッファーステップ)
これはどちらかと言うとバグ技の補助となる技術のため、Glitchlessの場合使用する機会が無くテクニック欄に書くものか迷いましたが、やっても違反行為にはならないのでここに記そうと思います。


まず初めに、ここからは主人公を移動させる際の最小移動単位を「1目盛り」と定義して話をしていきます。

Undertaleのバグ技の際に重要となるのは、主人公の立ち位置をこの「目盛り単位」で合わせる必要があるという点です。


主人公は移動キーを押すとその方向に
1フレーム(※30fps)ごとに1目盛り分進みます
つまり、主人公を1目盛り分右に移動させたい場合は右キーを1フレームだけ押さなければならないわけです。もう1フレームでも押す時間が長いと、2目盛り以上動いてしまいます。
プレイヤーがキーを押す指使いをフレーム単位で制御するのはなかなか難しく、これがこのゲームのRTAを非常に困難なものにさせる要因となりました。


これを比較的容易なものにした功績として、メニューの挙動があげられます。
メニューキーを押すとメニューが開かれるわけですが、この際にメニューキーと同時に押したキーも通常通り反応を示す仕様となっているのです。


このことから、
メニューキーと一緒に矢印キーを同時に押すと、メニューを開きながら1目盛り分だけその方向に進むことができる
という挙動を示すことができます。


この行動を行うことで、矢印キーを長く押していたとしてもメニュー画面がクッションとなり、1目盛り以上の移動は起こらなくなります


これがバグ技の準備等で主人公の立ち位置を目盛り単位で合わせたい場合に、非常に役に立つテクニックとなるわけです。


このテクニックを使う際、メニューキーと矢印キーは完全に同時に押す必要があります。
素早く連続でやってみようとすると意外とシビアで、精度が要求されます。
このことから、使用するキーは両者が近くにある右Ctrl矢印キーで同時押しすることが推奨されています。

…まあ、人それぞれの好みなので左ctrlCキーを使っても別にいいですけどね。



・バグ技 ~その前に仕組みから~

バグ技は、本来では起こり得ないような想定外の挙動を示すものたちです。
RTAではこれらを活用することによって、本来見なくてはならないイベントをまるまるスキップすることができ、大幅な時間短縮が可能となっていきます。


Undertaleのバグ技の大半は、Punch Cardというアイテムを使用することで起こすことができます。
WaterfallのNiceCream Guyからナイスクリームを買った時に得られるオマケです。


このアイテムの最大の特徴は、移動時にメニュー画面から使うことで画面に紙切れを表示させることができるという点です。


「それがどうした」といった感じですが、実はこのパンチカード、
メニューから「Use」を選択してからパンチカードが画面に表示されるまでの1フレームの間だけ、キー入力の操作を受け付けてしまうという挙動
が存在するのです。


また、パンチカードが表示されている間は移動できなくなりますが、これを閉じることで再度移動ができるようになります。
これは「方向キーによる移動の操作を受け付けるかどうか」というフラグのON・OFFによって決められていて、パンチカード表示時にOFFにされ、閉じるとONに戻るわけです。


このパンチカードを閉じると移動フラグがONに戻るという仕様と、表示までの1fだけ操作を受け付けてしまうという挙動が組み合わさることで、パンチカードによるバグ技が成立してしまったわけです。



・バグ技①~Punch Card Exploit (PCE)~

パンチカードバグの代名詞とも言える最も有名なバグ技です。
立ち位置としては、「全バグ技の根幹を為す存在」といったところでしょうか。
これなくしてパンチカードバグを語ることはできません、それぐらい重要な技です。


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概要

このゲームのイベントの大半は、「主人公が特定の位置に立つと移動ができなくなってカットシーンが始まり、終わると再び動けるようになる」という仕様となっています。


このイベントが始まる開始地点にテクニック③に書いてある「すり足移動」で移動して突入すると、「メニューを開いている間はイベントが始まらない」という仕組みになっているのです。


当然メニューを閉じればそのままイベントは始まるわけですが、
この時にアイテム欄からパンチカードを使用すると、パンチカードが画面に表示された状態でイベントが始まります。


この後に決定キーを押すとパンチカードが閉じられるわけですが、パンチカードを閉じた後に移動可能フラグがONに変更されてしまうためイベントが始まっているのにも関わらず動き回れるようになってしまうわけです。


あとは大体そのまま先に進んでしまえばスキップ完了です。さよならバイバイ。


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やり方

まず初めに、とあるイベントに対し
「主人公がどの位置に立つとイベントが始まるのか」
を理解する必要があります。



Monster Kidくんと一緒に歩いていくところです。
ここもKidくんに話しかけられる位置でパンチカードを開けば、以降はそのまま先に進むことができます。




まず、上のようにイベントが始まる1目盛り手前の位置に移動しましょう。
少し手前からテクニック③のすり足移動を駆使して1目盛りずつ調節すると楽ですね。

ここから同様に、イベント地点に踏み込む方向の矢印キーとメニューキーを同時に押してください。すり足移動と同じ要領です。




右キーとCtrlキーを同時に押した結果、上図のようになりました。
右に1目盛り移動してイベント地点に踏み込んだため、ここでメニューをそのまま閉じてしまうとイベントが始まってしまいます。勢いでキャンセルキーやメニューキーを押してしまわないように注意。

あとはITEMの欄からパンチカードを使用すればOK。




パンチカードが表示されて、その裏にテキストボックスが見えたり、カメラが移動し始めたりしたら成功です。ね、簡単でしょ?

あとは、もう一度決定キーを押してパンチカードを閉じて、先へと進みましょう。


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Elevator PCE

エレベーターのスイッチおよび扉を調べる際に、PCEを使うことでパンチカードを開きながら調べることができます。

この際の操作はやや特殊で、スイッチの前でメニューキーと決定キーを同時に押してからアイテム欄でパンチカードを使用するだけでPCEを行うことができます。

スイッチの場合は次の「②Overflow」でも同様の挙動を行うことができますが、エレベーター扉の場合はこの「メニュー+決定」同時押しPCEでのみスキップをすることが可能です。



バグ技②~Overflow (Text Storage)~

※ver1.05以降より「1フレーム差入力」が封じられたため、このテクニックは使えなくなっています。よって日本語版にてプレイする場合はこの項目は必要ありません。

パンチカードバグの中でもとりわけ見た目が強烈で、ぶっ飛んだバグ技です。
多くの場合はオブジェクトを調べた際のテキストボックスを残せることから、「Text Storage」という名称も存在します(こっちの名称は言うほど使われてない)

これの修得には「1フレーム差」の入力が求められ、安定化させるには相応の練習は必須と言えます。しかし、テキストボックスの利便性から得られるリターンは絶大で、タイム短縮においておおいに役立つことでしょう。


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概要

多くのオブジェクト(モンスターや調べられる物体)は、「目の前に立ってから決定キーを押すとテキストが表示されて動けなくなり、それを全て終えると再び動けるようになる」という仕様となります。


この際オブジェクトの目の前に立って、
パンチカードの「使用直後の1フレームはキー操作を受け付ける」という特性を利用して決定キーを押すと、パンチカードを表示しながらオブジェクトを調べることができます。


多くの場合、テキストボックスが表示されると思いますが、
パンチカードを閉じることで移動可能フラグがONになるため、テキストボックスを表示したまま動くことができるようになるわけです。


この際持ち運ぶことができるようになったテキストは、様々な用途で活用できます。

ボックスを閉じることで移動フラグをONにしてイベントを素通りする。
イベントが始まった後に移動を開始して素通りする。
選択肢を選ぶことでイベントの会話をバグらせて短くする。
アイテム取得フラグを被らせて、本来後の方に手に入るアイテムを一緒に取得する。
エリア移動時にボックスを閉じてエリア移動座標を変更させる(Overflow Wrong Warp)。


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やり方

まず初めに決定キーを押すことで調べられる(話しかける)オブジェクトの前に立ちます。
基本的に調べられるオブジェクトなら、ほぼ全てでOverflowをすることができます。




パンチカードが手に入る所の前にいる骨相手にやってみましょう。
決定キーを押すと話しかけられる位置まで近づきます




ここまで来たら、後はパンチカードを開いてOverflowします。
そのためにアイテム欄からパンチカードを「使う」のとこまでカーソルを合わせます。




ここからが慣れるまで難しいです。
ここから決定キーにあたるZキーとEnterを1フレーム差で押しましょう。30fpsなので、だいたい1/30秒差です。





このようにパンチカードの裏にテキストボックスが表示されれば成功です!
あとはPCEと同様にカードを閉じれば動けるようになります。




見切れSans


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特記事項

このOverflowですが、Windows版とLinux版で難易度が圧倒的に違います

というのもLinux版の特有の仕様として、ZとEnterの同時押しが可能になるという点があります

Windows版の場合、「片方を押してから離し、もう片方を押す」という動作を1フレーム差でする必要があるのです。安定できると思いますか?僕はできませんでした。


ただWindowsユーザーでも悲観することはなく、少し手間をかければ
WindowsのPCでもLinux版をプレイすることができます。
過度な連打でキーボードを摩耗させるぐらいなら、2押しで済むLinux版の方を導入した方が断然良いです。


導入法については、[準備編]で書いたので見てみてね。

asiram6053-pce.hatenablog.com


・バグ技③~Wrong Warp

エリア移動時の出現位置を操作するバグで、移動距離を縮めることによってタイム短縮へとつなげるバグ技です。某緑の勇者で有名な「Wrong Warp」と比較すると、移動する「エリア自体」を変更することはできません。あくまで変更できるのは「出現位置」です。

この技1回毎に短縮できる時間はまちまちで、分単位のかなり有効な短縮から1秒レベルの些細なものも存在します。しかし、それらは挙げるだけでも50か所以上にわたり、総じて見た
短縮時間は決して無視できるものではありません。

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概要

エリア移動の際、本来のエリア出現位置は決まった場所になっているのですが。
実はそれとは別に各エリアにはそれぞれ特有の出現座標が存在します。
※そのエリアでセーブした際にロードで出現する位置と同じなので、私は「リスポーン地点」と呼んでいます。

この部分について少しだけ説明しておきます。



Gersonの店があるT字のエリアですが、それぞれの左右と下のエリアからここに入ってくると、当然それに対応した位置に出現します。(緑と水色と黄色の部分)




しかし、この3つとは別にもう1つだけエリア固有の出現位置が存在し、これは仮にこのエリアでセーブが行われた際にロードで出現するための座標として用意されているわけです。
(赤色の部分)


通常はロード時にしか呼び出すことのできない座標なのですが、エリア移動の暗転中に何らかのフラグ変化が発生した場合に移動座標がこの特有座標へと上書きされる(謎の)仕様が存在します。


ややこしい話が続きますが、つまりこのWrong Warpという技は
パンチカード使用直後の1fのキー認識を利用してエリア移動を行い、その後のパンチカード表示によるフラグ変化を利用して移動座標を書き換える技となっているわけです。


本来エリア移動時に召喚される座標よりも、特有座標の方が(進みたい方向の)先に存在する場合は、移動距離の短縮に繋がってこれが時間の短縮へと直結するわけです。

本来の座標と特有座標がかなり近い位置にある場合も当然あり、こういった場合は大した短縮につながらなかったり、逆にタイムロスへとつながってしまう時もあります。


ここまでで言っていることが、よく分からなくても構いません。
ようは「パンチカードを使ってエリア出現位置をバグらせる技」なのだと覚えてくれればいいのです。


ただし、1つだけ注意する点が存在します。
パンチカードを開いたままエリア移動が終わると、カードの表示が消えてエリア移動フラグをONに戻すものがなくなってしまいます。

どういう事かというと、
エリア移動が終了する前にパンチカードを閉じておかないと、エリア移動後にプレイヤー側の操作を一切受け付けなくなります。(ソフトロックと呼ばれます)

こうなってしまったらプレイヤー側で解決する方法はありません。
事前にセーブをしていたのなら再起動してそこからやり直し、していないのならリセットして最初からやりなおしです。


このように、Wrong warp小~中時間の短縮に繋がる有用な短縮テクニックであると同時に、操作不能になる危険を抱えたリスキーなバグ技でもあるのです。


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やり方

Wrong Warpは、ほぼ全てのエリア移動地点において可能なテクニックです。
※全てのWrong Warpがタイム短縮につながるとは限りません。

まず初めに、あと1目盛り移動すると次のエリアへと移動する地点を把握しておく必要があります。




New Home直前の長い道です。
右から上へと進む曲がり角エリアとの境目にあたります。

ここまで来たら、あと1歩右に移動するとエリア移動してしまうというギリギリの位置に立ち、そのラインの壁際に立ちましょう。




このように立ち位置を調整できたら、この状態で
「壁とエリア移動の方向の矢印キーを両方をした状態で」パンチカードを使用してください。
※この場合は右上入力した状態でパンチカードを使用。




立ち位置とキー入力が正しく行われていれば、パンチカードが表示された状態で暗転が始まります。

こうなったら、
「一度矢印キーから指を離してから」急いで決定キーを連打してカードを閉じてください!




成功した場合、このように本来とは違う位置へとワープされます。
ここのワープは特に有効で、10秒ほどの時間短縮につながります。


この時点で矢印キーを押しても主人公が移動できない(ソフトロックされた)場合は、暗転時にカードを閉じるのに失敗しています

ワープ地点ではなく本来の移動地点に移動してしまった場合は、
壁際に立ってWrong Warpを行っていない(立ち位置が正しくない)
壁方向へのキー入力が行われていない
暗転時のカードを閉じる際に、矢印キーから指を離していない
のいずれかが原因だと思われます。



・バグ技④~OverFlow Wrong Warp (OWW)~

※ver1.05以降ではOverflowが使えないため、このテクニックは利用できません。

このゲームにおいて最も初めに活用できるパンチカードバグです。
「②Overflow」「③Wrong Warpの両者の性質を組み合わせた集大成のようなバグ技で、修得には両者の仕組みや方法を正しく理解しておく必要があります。

反面、有効に活用できる場面は非常に少なく。短縮時間が短いものや、Wrong warpによって代替が効くものに留まっています。

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概要

Wrong Warpの項目において、「エリア移動時の際に別のフラグを更新して移動座標を書き換えることで発生する」と仕組みを説明しました。

このエリア移動の際のフラグ更新のトリガーとして、「テキストボックスを閉じることで発生する移動可能フラグ」を利用しているのだと思われます。
※推測ですので、明確には違う可能性があります。


つまり、
エリア移動の暗転中にOverflowによって保持したテキストボックスを閉じることでWrong Warpを成立させる
バグ技だということです。

注目する点として、
Wrong Warpと違い操作不能(ソフトロック)になる危険がない
Overflowの精度によって、直接Wrong Warpするよりも遅くなる可能性がある
という点があります。


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やり方

基本的にOverflowによってテキストを保持できるエリアなら可能な技です。




Gersonの店を右側に出たところです。
ここにある伝承が書かれた石版を使ってOverflow Wrong Warpをしましょう。

まず、バグ技②のやり方と同じようにOverflowを行います





後はこのテキストをエリア移動時に閉じてWrong Warp成立ですが、注意点があります。
テキスト文が複数ある場合は、あと1回決定キーを押したら閉じるようになるまで文章は進めておくこと
Wrong Warpのやり方である「壁方向+エリア移動方向のキー入力」は忘れずに行うこと
この2つは守るようにしてください。

つまり、この場合は右上入力(あるいは右下入力)で壁沿いをななめ移動で歩きながらエリア移動するようにしてください。




エリア移動地点に突入して暗転が始まったら、
「一度矢印キーから指を離してから」テキストボックスを閉じましょう。
矢印キーを離し損ねたり、決定キーを押すのが遅いと失敗します。




やや短めの距離ですが、本来より右寄りの位置にワープできました。
もちろん、パンチカードを使ったWrong Warpでも同じ位置に出現します



・バグ技~その他~

「Punch Card」を使用したバグとして、以上の4つを挙げました。
この他にも、パンチカードを使用せずに行うことができるバグ技がいくつか存在します。
当然、Glitchlessカテゴリーで使用すると失格となるので注意してください。


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①Ice Skip(氷床パズルスキップ) 




※赤丸の立ち位置
※下側ギリギリかつ、左側から滑ってきた後に2目盛り分左へと移動している

特定の立ち位置からスイッチを踏んで右へ進むことで、橋が架かるカットシーンを飛ばして先へと滑ることができます。

赤丸の位置からのスキップですが、
きちんと赤丸の所に正確に位置していること
右下入力を正確に行うこと
スイッチを押す前までに右を押しっぱなしにしていること
が条件となってきます。

②は、あらかじめメニューを開いた状態で右下入力を開始してからメニューを閉じると綺麗に右下へと滑ることができるので、ぜひ活用しましょう。


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②Sea-grass Skip(海草スキップ)

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Undyneと初めて遭遇する海草があるエリアです。

Undyneに見つかりそうになる演出をスキップすることで30秒近い短縮を行うことができます。

重要な下準備としてメニューカーソルを「PHONE」に合わせておく必要があります。

 

右上入力で壁沿いに右へ直進してPapyruとUndyneの会話シーンを進めます。

二人の会話が終わった後にBuffer Step等で右へ5ピクセル分移動します。

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正しく移動すると上図のような位置になります。

壁に埋まった青色の水晶が画面左端にかかっている状態を目印にできますね。

 

ここからがさらに重要で、右に1ピクセル移動すると同時にメニューを開き、猶予5フレームの間に電話をかける必要があります。

操作としては「Ctrl + 右 + Enter」を押してすぐさま、「Z or Enter」を素早く連打をしましょう。

 

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成功するとダイヤル音とともにカットシーンが始まり、このテキストを閉じることでそのまま右に進めるようになります。

海草の中で5ピクセル進む方法は複数あります。
エリアに入ってから上に2ピクセル移動させておき、Papurysの会話が終わったのちに下端まで移動すればそこが5ピクセル分です。

またエリアに入ってから下に1ピクセル移動させておき、会話が終わったのちに上端まで移動しても5ピクセルになります。

エリアの上に位置しているほど、Papyrusカットシーンが数フレーム早くなります。

 

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③Mad Dummy Skip(ぷんすかマネキンスキップ)

※v1.2以降は使えません

やり方に関しては、英語だけどこれ見て。

Mad Dummy Skip In-Depth Guide - YouTube

 

簡単に言うとMad Dummyの戦闘に入る瞬間と同時にエリアを出ることで戦闘を丸々スキップするバグ技です。

特筆すべき点は「成功猶予1フレーム」である点です。

 

まず直前のエリアでセーブを行っておく必要があります。

予めOverflowを行いテキストを用意して、Mad Dummyのカットシーンが始めると同時にテキストを閉じます。カットシーンを進め、戦闘に入る直前のテキストまで進めつつエリアの下端で位置合わせを行います。

 

戦闘が始まる瞬間に動けなくなるためパンチカードを開き、(ザッザッザという効果音の3音目を目安として)カードを閉じることで移動行い戦闘開始と同フレームに退室しましょう。その後Mad Dummyにわざと負けることで、再開時には戦闘が終了した判定に置き換わっているのです。

 

1fの誤差も許されないシビアなバグ技である反面、得られるリターンは1分半以上の短縮とすさまじく、練習をこなせば本番でも挑戦できるぐらいには安定させられるのかもしれません。

 

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Undyne Arena Out of Bounds(Undyneアリーナ壁抜け)
v1.0でのみ有効なバグ技です。



このように左端の壁に密着した状態でUndyneの口上イベントに入ります。




すると、終わる頃には何故か主人公が遥か上空に立っています。
あとは洞窟の入り口に近づいてWrong Warp等で入室しましょう。


現在ではさらに有効な短縮手段があるため活用されることはありませんが、Glitchless等で間違って起こしてしまわないように注意してください。


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⑤Early Pan(フライパン召喚バグ) 重要度☆☆

※ver1.05以降ではこのバグ技は利用できません。
※ver1.05以降ではドッグフードを調べる代わりにメニューを開く動作をして再現することができます
Gルートにおいてのみ
有効なバグ技です。



イベントを始める前に研究所のドッグフードのすぐ右隣りに立ち、
左と上と右キーを同時に押した状態で決定キーを押します。




すると、イベント地点に踏み込んだ状態でドッグフードを調べられます。
この後、Overflowと同じ要領でテキストを閉じるのと1f差でさらに決定キーを入力すると、イベントを発生させながら再度ドッグフードを調べてテキストボックスを表示できます




後はテキストを閉じて上図のように冷蔵庫の前に立ちます。
その後Mettatonの文章を進めると主人公が右に数歩歩きますが、この直後に上を入力して決定キーを押すことで冷蔵庫を調べます。
※主人公が右へ移動しますが、実際は1歩も動いておらず透明な主人公がそのまま冷蔵庫の前に立っています




冷蔵庫を調べたら、選択肢のところで右側にカーソルを合わせて待機してMettatonが再び喋り出したらそのまま文字送りを開始してください。




Mettatonが去ってイベントが終了した後、アイテムの中に即席麺と一緒にフライパンが入っていれば成功です。


「Gルートにおいてフライパンってどうなの?」という意見もあると思いますが、「銃では安定せず、フライパンにおいて4本バーの完全止めができる」のならばフライパンの方が早くなる可能性が高いです。相応の練習は必要ですね。
逆に、フライパンのバー止めでも安定しないのなら、より攻撃力の高い銃の方が安定性は高いと思われます。
※空っぽの銃で4本止めできる達人なら、当然銃のほうが早いです。


ちなみに、この要領でドッグフードを調べる事をN・TPルートにて行うと、パンチカード無しでもイベントスキップすることが可能です。(Glitchlessでは使っちゃダメよ)



・最後に

ここまで読んでいただけた方ならある程度分かると思いますが、UndertaleのRTAはフレーム単位の入力や目盛り単位の位置調整を要求され、難しい反面かなりやり応えのあるものとなっています。

せわしなさの中にも楽しさがあり、上記のテクニックを使いこなせるようになってからの面白さは相当なものだと思います。


文章だとわかりづらい点もあるかと思います。
以下のRhombu氏のガイドには、各バグ技のビデオガイドも載っているため、そちらも参考にしてみるといいでしょう。
https://web.archive.org/web/20190529193331/https://docs.google.com/document/d/1wQQbGALp4UNRiAiw-hdzcA6_5T8HbT2njLs9ORwiaes/pub


以下のURLの中にある「All Punch Card saves」は、パンチカードバグを活用できるポイント全ての直前データを収録したものとなっており、練習に最適です。
http://www.speedrun.com/undertale/resources


それでは、ここまで読んでいただきありがとうございました。
前回同様読みづらい点が多々あるかと思いますが、少しでも参考になれば幸いです。
このゲーム他のゲーム関わらず、皆様がRTAでより良い記録を出せることを祈っております。